1999/ 5/28
2001/ 6/23
ワープロソフトにもスタイルというものがあります。用途はほとんど同じですから、CADでもイメージしやすいと思います。
フォントや文字の大きさなどの書式を組み合わせたものをスタイルと呼びます。登録してあるスタイルで書式を指定すれば、前に使った時と同じ文字の設定が簡単にできます。
ワープロでは、見出し用のスタイル、本文用のスタイルなどを作っておくと便利です。
Auto CAD のスタイルは、その図面内でのみ使用できます。
他の図面でも同じスタイルを使いたければ、そのスタイルが適用されている図形を挿入すれば良いでしょう。
Auto CAD 2000以降ならDesignCenterから他のファイルのスタイルがコピーできます。
フォント
LT95からTrueTypeフォントが使えるようになりましたが、実はまだ中途半端にしか使えていませんでした。
LT97になって、ようやくWindowsシステムが持っているフォントが使えるようになりました。
TrueTypeフォントは、アップル社が開発した技術で、輪郭線のデータでできていることから、アウトラインフォントとも呼ばれます。拡大してもギザギザ(ジャギー)が目立たないのが特徴です。フォント名の頭にTTのアイコンが付いています。
TrueTypeフォントを選ぶと、フォントスタイルが指定できるものもあります。
拡張子が.SHXのフォントは、Auto CAD がMS-DOS時代から持っているフォントです。
ペンプロッタ用のフォントで、シェイプ図形という図形を使ってデザインされています。もちろんペンプロッタ以外でも、問題なく出力できます。
ビッグフォント
「ビッグフォントを使用」チェックボックスにチェックを入れると、ビッグフォントを指定できます。
ビッグフォントというのは、いわゆる全角文字のことです。いわゆる半角文字に比べると大きいので、そのような名前にしたのでしょう。
これもペンプロッタ用のフォントです。
漢字やカナを使うにはビッグフォントを指定しておきます。文字を入力すると、漢字やカナはビッグフォントが、英数字はSHXフォントが使われます。
ビッグフォントにはbigfontとextfontの2つがあります。
bigfont はJIS第一水準の文字です。
extfont はJIS第一水準とJIS第二水準の文字です。
通常はbigfontでは、とても文字数は足りないでしょう。デザインはそれぞれ若干違います。
高さ
高さの値を0にしておくと、文字を入力する際に文字高さを聞いてきます。ここは0にしておいた方が便利ではないかと思います。
Auto CAD の文字には1行文字とマルチテキストという2種類の形式があります。
マルチテキストはテキストボックスのようなものです。マルチテキストで書いた場合、文字スタイルの内容を変更すると、それまでに書いた同じスタイル名の文字も、変更が反映されます。ただし、文字高さだけは変わりません。
1行文字の場合は、文字スタイルは、これから書く文字に対してのみ適用されます。既に書いた文字は文字スタイルでは変更できません。
寸法スタイルは1/200図面用スタイル、1/500図面用スタイルなどのように、縮尺ごとにスタイルを用意するのが一般的です。
寸法の矢印を思い通りにコントロールしようとすると、頻繁に寸法スタイル管理ダイアログボックスを開くようになるので、これに慣れておかないと失敗も多くなります。
寸法スタイルは内容に変更を加えて再登録をすると、そのスタイルの寸法線全部がいっぺんに変わります。
例えば、縮尺が変わった時は、文字高さを変えなければなりませんが、寸法スタイルの尺度を変えるだけで、その寸法スタイルの寸法文字は全部修正されます。
寸法線を分解コマンドでバラバラにしてしまっている人がいますが、分解してしまうと寸法線ではなくなってしまうので、このような便利な使い方はできなくなます。